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ChatGPTの危険性と注意点:現役エンジニア・経営者が教えるリスクと対策

ChatGPTはビジネスの生産性を大きく高めてくれる反面、使い方を誤ると情報漏洩…

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Gaku
2026.06.07
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ChatGPTはビジネスの生産性を大きく高めてくれる反面、使い方を誤ると情報漏洩や誤情報拡散といった深刻なトラブルにつながる場合があります。私自身、CEOとして会社に導入しながらエンジニアとして開発現場でも使い続けてきた経験(個人の感想です)から、知っておくべきリスクと実践的な対策をまとめます。


情報漏洩リスク:入力した内容はどこへ行くのか

学習データへの取り込みという落とし穴

ChatGPTには、入力した内容がAIの学習データとして再利用される性質があるため、個人情報や企業の機密情報を入力することは避けなければなりません。

私が最も気をつけているのが、この「気軽に打ち込んでしまう」という習慣です。チャット形式なので、つい会議の議事録や未発表の企画書をそのまま貼り付けたくなりますが、データは米国のサーバーに保存されるので、自社の機密情報を入力してしまうと削除や回収が困難です。

実際に起きた事例として、2023年3月の韓国Samsung電子の事案では、半導体工場の測定データベースのソースコード、歩留まり判定プログラム、社内会議の録音文字起こし、という3件の機密情報入力が立て続けに発生しました。これを受けてSamsungはChatGPT利用を全面禁止し、JPモルガン・チェース、Apple、Amazonなどのグローバル企業でも同様の対応が広がっています。

アカウント情報の漏洩とダークウェブ売買

インフォスティーラーと呼ばれる情報を盗み取るプログラムに感染すると、ログインに必要なIDやパスワードが流出してしまいます。盗まれた情報は、インターネット上の匿名性の高い空間であるダークウェブで売買されるケースが少なくありません。

2024年には10万件以上のChatGPT認証情報がダークウェブで発見されています。これらは主にマルウェアによって盗まれたものであり、パスワードが窃取されるとチャット履歴全体が閲覧可能になります。

経営者の立場からすると、社員のアカウントが一つ乗っ取られるだけで、過去の業務会話履歴がすべて筒抜けになるリスクがあります。これは単なるIT問題ではなく、競争上の致命傷になり得ます。


ハルシネーションと誤情報:AIの「自信満々な嘘」に注意

なぜAIは間違いを断言するのか

生成AIは、正解を知って答えているわけではなく、次に来そうな言葉を確率的に選びながら文章を作る仕組みで動いています。文章はとても自然で自信があるように見えますが、内容が常に正しいとは限りません。

これをハルシネーション(幻覚)と呼びます。事実ではない情報をもっともらしく提示するハルシネーション(幻覚)が発生する場合がある。回答は必ず一次ソースで確認する必要がある。

私自身、技術仕様の確認にChatGPTを使って回答をそのままドキュメントに転記してしまい、後でレビューで指摘されたことがあります(個人の感想です。同様の結果を保証するものではありません)。特に医療・法律・金融の判断、あるいは社外公開コンテンツへの引用では、必ず一次情報との照合が必要です。

図解

フェイクニュース・著作権侵害のリスクも見逃せない

AI自身に著作権を判定させる方法も考えられますが、正しい回答が返ってくるとは限りません。ビジネスに活用する場合は、ほかにも特許権や実用新案権、意匠権、商標権などの侵害に注意する必要があります。

また、フィッシング詐欺とは、送信者を偽ったメールを送ったり、偽のメールから不正ホームページにアクセスさせたりして個人情報を盗み出す犯罪のことです。海外の犯罪者が偽メールを作成する場合、日本語が不自然になるため、詐欺だと気づかれるケースも少なくありません。しかし、ChatGPTの翻訳機能や文章作成機能を利用すれば、自然な日本語メールの作成が可能になり、受信者が騙されるリスクも高まります。


今日から実践できる具体的な対策

学習オフ設定・入力情報の匿名化・社内ルール整備

まず最初に行うべき設定が、学習への提供を止めることです。ChatGPTの「設定(Settings)」にアクセスし、「データコントロール(Data Controls)」を選択して「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにすることで、ユーザーの入力内容がChatGPTの学習データとして使用されなくなります。なお、2026年2月現在、設定の手順は簡略化されており、メニューから該当項目をオフにするだけで反映されます。

次に、入力内容の匿名化を習慣にします。必要な場合は要約に切り替え、固有名詞は仮名化し、数値は範囲や割合に置き換える方法が有効です。情報分類に基づき、社外秘や極秘の資料は持ち込まない運用にします。

組織レベルでは社内ポリシーの整備が不可欠です。IPA(独立行政法人情報処理推進機構)の最新調査によると、AI利用企業の約60.4%がセキュリティ脅威を感じているにもかかわらず、適切な規則や体制を整備している企業は20%未満という実態が明らかになっています。

ガバナンスの参考として、東京都では「個人情報等、機密性の高い情報は入力しないこと」「文章生成AIが生成した回答の根拠や裏付けを必ず自ら確認」などのルールを定めています。

また、コードレビューなどエンジニア業務でも注意が必要です。ChatGPTにコードレビューを依頼する際、機密性の高いソースコードや企業の技術仕様を入力してしまうことで、重要な知的財産が外部に漏洩するリスクがあります。特に、APIキー、データベース接続情報、暗号化キーなどの機密情報がコードに含まれている場合、これらがAIサービスに送信されることは重大なセキュリティ脅威となります。


まとめ

ChatGPTは正しく使えば強力な業務支援ツールになりますが、無防備な利用は情報漏洩・誤情報・著作権侵害などのリスクを伴います。まず「学習オフ設定」と「機密情報の匿名化」を今日から実践し、組織では社内ガイドラインを整備することが現実的な第一歩です。便利なツールだからこそ、リスクを正確に把握したうえで活用しましょう。最新の仕様や設定方法は、必ず公式サイトでご確認ください。


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このテーマの全体像はChatGPT完全ガイド2026|基本から活用まで初心者でもわかる総まとめで総合的に解説しています。

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Gaku
現役システムエンジニア × CEO

IT企業を経営するかたわら、今も現場でシステム開発に携わる現役エンジニア。「実際に自分で課金して使う」を信条に、AIツール・レンタルサーバー・ASPなどを、経営者とエンジニアの両方の目線で忖度なくレビューします。